【鳴尾記念2025】デビットバローズが圧巻の走りで重賞初制覇|第78回GIII結果
第78回鳴尾記念(GIII)は、冬の訪れを感じさせる阪神競馬場で14頭が火花を散らした中距離重賞。勝利したのは、2番人気に支持されたデビットバローズ(せん6・上村洋行厩舎)。長期休養明けとは思えぬ力強い走りで、鮮やかに重賞初制覇を飾った。
スタート直後、先手を奪ったのはショウナンマグマ。外からナムラエイハブ、ドゥラエレーデが競りかけ、ハイペース気味の展開となった。中団にはデビットバローズ、内にはセンツブラッド、そしてグランヴィノスといった有力馬が虎視眈々と好位をキープ。3コーナーを過ぎ、先団の隊列が一気に詰まり始めると、10番デビットバローズが外からスムーズに進出を開始。直線入り口で早くも抜け出し、後続を一気に突き放す。
坂を駆け上がってからは横一線の激しい追い比べとなったが、岩田望来騎手が手綱を握るデビットバローズは脚色衰えず、鋭く伸びると最後まで一完歩ごとにリードを広げ、堂々の先頭ゴール。勝ちタイムは1分43秒7。2着争いは熾烈を極め、3歳馬センツブラッドと古豪マテンロウレオが鼻差で並びかけるように入線。わずかにセンツブラッドが先着し、3歳馬として存在感を見せた。
払戻金
単勝:10番 デビットバローズ 430円(2番人気)
三連単:10-4-2 48,840円(166番人気)
今回の鳴尾記念は、隊列が流動的で縦長の展開にはならず、好位〜中団でじっくり脚をためた馬が上位を占めた。特に勝ち馬デビットバローズの走りは圧巻で、これまでの戦績以上の伸びしろを感じさせる内容。年末や来春に向けて、新たな中距離路線の主役候補が現れたといえる。
一方で、1番人気グランヴィノスや4番人気オールナットらの伸び悩みには若干の物足りなさが残った。速い時計への対応、あるいは馬場やペースへの適性の差が出たかもしれない。