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永遠のライバルと称された2頭の名牝の血を持つ仔とは?

ウオッカ×ダイワスカーレットの奇跡の血統馬“まめちゃん”誕生


競馬ファンなら、一度は「応援していた牝馬の仔がデビューする」と聞けば、胸が熱くなる経験があったと思います。
特にG1レースを何勝もした名牝や大穴を開けて万馬券を演出した名牝などは、思い入れが強いかも知れません。

そんな名牝の血を受け継いだ仔、しかも元ライバル同士だった名牝の血を両方もつ競走馬が2023年に誕生したことをご存知でしょうか?

ℹ AI生成
この画像・動画は、AIによって生成された架空のイメージであり、実在の人物・馬・団体等を描写したものではありません。
また、肖像権・パブリシティ権に配慮し、特定の人物に類似させるための学習データ使用やプロンプト調整等はおこなっておりません。

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それは、日本競馬を代表する名牝であるウオッカとダイワスカーレットの血を持つスカーレットテイルの2023です。

そこで今回は、その2頭の名牝の血を受け継ぐ通称「まめちゃん」ことスカーレットテイル2023についてご紹介します。
ウオッカとダイワスカーレットの血を持つ奇跡ともいえる経緯を一緒にみていきましょう。

名牝たちの経歴


まずは、ウオッカとダイワスカーレットの経歴を簡単に振り返りたいと思います。
ウオッカは、父タニノギムレット、母タニノシスター、その父ルションという血統で2006年2歳女王に君臨すると、翌年には牝馬として実に64年振りとなる日本ダービー(G1)を制覇しました。
その後、古馬になっては、安田記念(G1)を勝利し、天皇賞・秋(G1)では、ライバルのダイワスカーレットとハナ差の大接戦を制し、最高の栄冠を勝ち取ります。
さらに翌年もヴィクトリアマイル(G1)に安田記念連覇、ジャパンカップ(G1)を勝利するなど、G1通算7勝の勲章を引っ提げ、引退後はアイルランドにて、繁殖生活をスタートさせました。

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一方のダイワスカーレットは、父アグネスタキオン、母スカーレットブーケ、母の父ノーザンテーストという血統で、半兄のダイワメジャーはG1を5勝しています。
そんな良血馬のダイワスカーレットは、2007年の桜花賞(G1)でライバルのウオッカを下しG1初制覇を成し遂げると、同年の秋華賞(G1)とエリザベス女王杯(G1)も制しました。
また、4歳時の天皇賞・秋では、ウオッカと名勝負を演じたもののハナ差の2着。
そして、ラストランとなった有馬記念(G1)では、1971年のトウメイ以来、実に37年ぶり4頭目の牝馬による優勝を達成しました。
最終的に現役時代では、12戦8勝2着4回と連対率100%の成績を残し、母になるためターフに別れを告げたのです。

2頭の競演


ここからは、永遠のライバルと称される2頭の競演をみていきたいと思います。

まず、2頭の初対決となったのは、2007年3月のチューリップ賞(G3)です。
この時のウオッカは、すでに前年の阪神ジュベナイルフィリーズ(G1)を勝利しており、一方のダイワスカーレットは前走のシンザン記念で2着と重賞未勝利でした。
そのため、断然の1番人気はウオッカでレースでも逃げるダイワスカーレットに直線でウオッカがクビ差で交わし勝利を収めます。

続く2戦目となった桜花賞では、チューリップ賞に続きウオッカが単勝1.4倍の1番人気に支持されますが、今度は先行したダイワスカーレットがウオッカの強襲を1馬身半差を付けて勝利しました。これにより2頭の対決は1勝1敗となります。

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そして、次の対決はオークス(G1)と思われましたが、ウオッカ陣営はオークスではなく日本ダービーに出走することを選択しました。
それは、オークスでダイワスカーレットと戦うよりも一線級の牡馬たちと日本ダービーで戦った方が勝てる可能性が高いと陣営が判断したことが理由の1つだといわれています。
ところが、ダイワスカーレットはオークス直前で熱発により出走回避となってしまいました。
これについて、ウオッカを管理していた角居勝彦元調教師は「ダイワスカーレットのいないオークスは想定していなかったし、もしそうであるならば、オークスの選択肢という可能性は限りなく大きかった」と後に振り返っています。

そう考えますと、ダイワスカーレットという存在がいなければ、牝馬によるダービー制覇という大偉業は成し遂げられていなかったかも知れません。

その後、持ち越しとなっていた3回目の対決、秋華賞(G1)では、ウオッカが単勝2.7倍、ダイワスカーレットが2.8倍と競馬ファンも実力は、ほぼ同じと見ていた形となりました。
しかし、レースではダイワスカーレットが、2番手から4コーナーで先頭に立つと後方から追い込んだウオッカを振り切る格好で勝利します。
これにより2頭の対決は、ダイワスカーレットの2勝1敗となり、続くエリザベス女王杯(G1)では、今度はウオッカが直前に出走を取り消したため、4回目の対戦とはなりませんでした。

そして、4回目の対戦となったのは、年末の有馬記念。ここでは、ダイワスカーレットがマツリダゴッホの2着に入る中、ウオッカは11着と大敗。
その後、2頭とも古馬になり、迎えた5回目の対戦は、2008年の天皇賞・秋でした。
ここでは、先述の通り、ウオッカがハナ差でダイワスカーレットを捻じ伏せる形で勝利します。

こうして、2頭の対決は5回に渡り繰り広げられ、どちらかが勝利をしたレースに絞れば、2勝2敗という、まさに互角な状況となったのです。
同世代に生まれた牝馬でありながら、牡馬と混じっても強い競馬を見せる2頭は、まさに永遠のライバルといった関係でした。

繁殖牝馬として


現役引退後、繁殖牝馬となった2頭ですが、その繁殖実績はどうだったのでしょうか。
まず、ウオッカは現役引退後アイルランドへと渡り、シーザスターズやフランケルといった世界的大種牡馬と種付けを行いました。
そして、誕生した仔たちは、牝馬でも500キロ前後、牡馬なら580キロを超えるといった非常に大型な産駒が多い傾向でした。
なお、産駒のほとんどは、日本に渡りデビューを迎え、中でも4番仔であるタニノフランケルは、中山金杯(G3)3着、小倉大賞典(G3)で2着など重賞でも活躍しました。

ウオッカのイメージ画像
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しかし、ウオッカの産駒でもっとも活躍したのが、このタニノフランケルだったため、結果的にウオッカは、重賞勝ち馬を輩出することなく、2019年にこの世を去っています。
ただ、父フランケル、母ウオッカという超良血馬であるタニノフランケルは、重賞未勝利ながらも種牡馬入りし、2022年には57頭と種付けをしています。
ウオッカの偉大な血は、タニノフランケルや父にシーザスターズを持つタニノアーバンシーやケースバイケースといったウオッカの娘たちを通して受け継がれていくでしょう。

一方のダイワスカーレットは2009年から生まれ故郷の社台ファームで繁殖入りし、ダイワレジェンドがJRAで4勝、ダイワメモリーとダイワクンナナ、ダイワエトワールが、それぞれ3勝を挙げました。
ただダイワスカーレットの仔は、初仔のダイワレーヌから10番仔のスカーレットアリアまで10頭連続で牝馬となり、最後の産駒となった11番仔のグランスカーレットが初めてにして唯一の牡馬です。
また、産駒としては、ウオッカと同じく現時点で重賞勝ち馬を輩出することはありませんでしたが、10頭の牝馬を生んだダイワスカーレットの血は、今後、大きく広がることに期待できそうです。

こうして2頭ともその血を次世代へとつなげている中、2023年ついにその血が混じり合う時がやってくるのです。

2頭の血が交わる時


2023年1月9日、ウオッカとダイワスカーレット両方の血が入った馬が誕生しました。
父タニノフランケル、母はダイワスカーレットの孫にあたるスカーレットテイルという血統で日高町の白井牧場にて生まれます。

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これは、2022年にタニノフランケルが種牡馬入り後に初の種付け相手として、スカーレットテイルが選ばれたことでも少し話題となりました。
その後、無事に誕生したのが「スカーレットテイル2023」の牝馬です。

順調にいけば、2025年にデビューを迎える通称「まめちゃん」ですが、まずは、無事に成長することを見守りたいですね。

まとめ


今回は、永遠のライバルと称された2頭の名牝の血を持つ仔とは?を紹介しました。
2007年から幾多の名勝負を演じたウオッカとダイワスカーレットの馬名が、血統表の中に入ったというのは、競馬ファンとしても感慨深いものがあるのではないでしょうか。

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本記事が、競馬のロマンがぎっしりと詰まった夢のある血統を持つ「まめちゃん」を知っていただく機会になれば、嬉しい限りです。
そして、今後は日本を代表する2頭の名牝に負けないくらいの活躍を期待したいですね。

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