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【競走馬の歴代獲得賞金ランキング】1位キタサンブラック!年々上がる賞金を平均化すると…?

40年ぶんの本賞金を、1頭ずつ足した


満員のスタンドを背に、ゴール板を過ぎた数頭が横並びで駆け抜けていく昼下がりの競馬場のイメージ
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この画像・動画は、AIによって生成された架空のイメージであり、実在の人物・馬・団体等を描写したものではありません。
また、肖像権・パブリシティ権に配慮し、特定の人物に類似させるための学習データ使用やプロンプト調整等はおこなっておりません。

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中央競馬でいちばん稼いだ馬は、キタサンブラックです。18億7,684万3,000円。
2位はテイエムオペラオーの18億3,518万9,000円で、差は4,165万4,000円しかありません。

1986年から2026年8月23日までのJRAの出走記録を1頭ずつ足し上げると、この2頭が肩を並べて先頭にいます。同じ舞台で走ったことは一度もありません。オペラオーが引退したのが2001年12月、キタサンブラックがデビューしたのが2015年6月ですから、14年近く離れています。

離れているのは年だけではありませんでした。
オペラオーの最終年である2001年、日本ダービーの1着本賞金は1億5,000万円です。キタサンブラックが有馬記念を勝った2017年は2億円でした。同じ「18億円」でも、稼いだ当時の物差しの目盛りが違います。

そこで、金額をそのまま並べた表と、その年のダービー1着賞金で割り直した表の2つを作りました。順位はかなり動きます。

目次

何を数えたのか


賞金のランキングは、数える範囲を決めないと成り立ちません。同じ馬でも、どこまで足すかで金額が変わるからです。

この記事で足したのは、JRAが持っている出走記録の本賞金と付加賞だけです。期間は1986年から2026年8月23日まで。中央10場のレースに加えて、大井や川崎などで行われた中央交流重賞も入っています。JRA所属馬として出走したぶんは、開催地が地方でもJRA側の記録に残るためです。障害競走も同じように数えました。

付加賞というのは、出走登録のときに馬主が出した登録料をまとめて、1着から3着までに分配するお金です。2025年の日本ダービーで実際に配られた額を見ると、1着クロワデュノールが2,771万3,000円、2着マスカレードボールが791万8,000円、3着ショウヘイが395万9,000円でした。ちょうど7対2対1に割れています。格の高いレースほど登録料が高く、頭数が多いほど積み上がる仕組みです。ディープインパクトの付加賞が1億3,055万1,000円と突出しているのは、そのためでした。

反対に、入れなかったものが3つあります。海外レースの賞金、地方競馬に所属して稼いだぶん、そして出走奨励金や特別出走手当のような手当の類です。
よその媒体で見かける「獲得賞金」がこの表より大きいことがあるのは、たいてい3つ目が入っているからだと考えてよさそうです。

歴代獲得賞金ランキング 上位20頭


1986年以降にJRAの出走記録が残っている馬は24万5,857頭。そのうち1円でも賞金を手にしたのが18万6,698頭で、1億円以上に届いたのが5,191頭です。
10億円以上となると、25頭しかいません。次の表はその上位20頭です。
※本記事のデータは編集部による独自集計です。

馬名現役年出走獲得賞金
1キタサンブラック2015-2017201218億7,684万3,000円
2テイエムオペラオー1998-2001261418億3,518万9,000円
3イクイノックス2021-202310817億5,655万6,000円
4ドウデュース2021-202418817億5,347万9,000円
5アーモンドアイ2017-2020151115億1,956万3,000円
6ディープインパクト2004-2006141214億5,455万1,000円
7ゴールドシップ2011-2015281313億9,776万7,000円
8ブエナビスタ2008-201123913億8,643万3,000円
9オルフェーヴル2010-2013211213億4,408万4,000円
10クロワデュノール(現役)2024-11713億3,495万円
11ジェンティルドンナ2011-2014191013億2,621万円
12ウオッカ2006-2010271013億487万6,000円
13コントレイル2019-202111811億9,529万4,000円
14ヴァーミリアン2004-2010351511億3,285万9,000円
15ゼンノロブロイ2003-200520711億1,560万8,000円
16クロノジェネシス2018-202118811億171万4,000円
17スペシャルウィーク1997-1999171010億9,262万3,000円
18タップダンスシチー2000-2005421210億8,422万1,000円
19ホッコータルマエ2012-2016391710億7,870万6,000円
20グランアレグリア2018-202115910億7,381万3,000円

上位に近年の馬が多いのは、賞金そのものが上がり続けているからです。3位から順に、イクイノックスは2023年、ドウデュースは2024年、クロワデュノールにいたっては現役で走っている最中の数字になります。
10位のクロワデュノールは2025年の日本ダービー馬で、まだ増える余地を残しています。この表は8月23日で切ったものですから、秋を走れば順位が上がります。

出走数を見ると幅の広さがわかります。イクイノックスは10戦、コントレイルは11戦で17億円と11億円に届きました。いっぽう18位のタップダンスシチーは42戦、19位のホッコータルマエは39戦かけています。
少ない出走で一気に積んだ馬と、長く走り続けてようやく届いた馬。この表では、その両方が隣り合っている。

海外で稼いだぶんは、この表に1円も入っていない


JRAの記録には、日本馬が海外へ遠征したレースも残っています。ただ、賞金の欄はすべて0で記録されていました。

2023年のドバイシーマクラシックを勝ったイクイノックスも0。2019年のドバイターフを勝ったアーモンドアイも0。2012年と2013年に凱旋門賞で2着に入ったオルフェーヴルも0です。ホッコータルマエはドバイワールドカップに3年続けて出走していますが、こちらも同じでした。

つまりこの表が並べているのは、日本国内でどれだけ稼いだかだ。

この差がはっきり出るのがパンサラッサです。馬主になるための記事でも触れたとおり、海外まで合わせた生涯獲得賞金は約18億円といわれていて、キタサンブラックとほぼ並びます。
ところがこの表の物差しで数えると、パンサラッサの中央での獲得賞金は28戦7勝で3億170万円です。順位は上位20頭に届きません。

どちらが正しいという話ではなく、数え方が違うだけです。海外遠征を重ねた馬ほど、この表では実際より小さく見えます。

ダービーの1着賞金は40年で3.75倍になった


物差しをそろえるために使ったのが、日本ダービーの1着本賞金です。毎年かならず1回だけ行われて、格の位置づけも変わらないので、その年の賞金水準を映す目盛りとして扱いやすいという理由からでした。
実際の推移が次の表です。

日本ダービーの1着本賞金
19868,000万円
19878,500万円
19889,500万円
19891億300万円
19901億1,000万円
19911億2,000万円
1992-19941億3,000万円
1995-20001億3,200万円
2001-20121億5,000万円
2013-20222億円
2023-20263億円

40年で8,000万円から3億円、3.75倍です。上がり方には偏りがあります。1986年から1991年までは毎年のように増えたのに、1995年から2000年までの6年と2001年から2012年までの12年は据え置かれました。動くときにまとめて動く、という形です。

オグリキャップが有馬記念を勝った1990年のダービーは1億1,000万円。イクイノックスが有馬記念を勝った2022年は2億円です。同じ有馬記念を勝っても、記録に残る金額はおよそ2倍違う。強さの差ではなく、走った年の差でした。

同じ物差しで割り直す


優勝レイをかけられた馬が口取りの場に立ち、まわりの人物は背を向けてぼやけている昼のイメージ
ℹ AI生成
この画像・動画は、AIによって生成された架空のイメージであり、実在の人物・馬・団体等を描写したものではありません。
また、肖像権・パブリシティ権に配慮し、特定の人物に類似させるための学習データ使用やプロンプト調整等はおこなっておりません。

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やり方は単純です。1走ごとに、その年のダービー1着本賞金でその走りの本賞金を割ります。2000年の天皇賞(春)で1億3,200万円を獲れば、2000年のダービー1着賞金も1億3,200万円ですから、ちょうど1.00。それを全出走ぶん足し上げると、その馬が「ダービー何本ぶん」を稼いだかが出ます。

当サイトの顕彰馬の一覧記事では、賞金の列を置きませんでした。クモハタの7万4,414円と現代の17億円台を同じ列に並べても比較にならないという理由からです。この指数は、その並べられなさを迂回するために作りました。

指数順馬名ダービー何本ぶん金額順
1テイエムオペラオー12.932
2キタサンブラック9.071
3オグリキャップ9.0641
4ディープインパクト8.836
5ブエナビスタ8.718
6ウオッカ8.2112
7メジロマックイーン8.1026
8スペシャルウィーク7.7617
9オルフェーヴル7.719
10ヴァーミリアン7.4914
11ゴールドシップ7.487
12ジェンティルドンナ7.3011
13ゼンノロブロイ7.2515
14アーモンドアイ7.235
15タップダンスシチー7.1618
16イクイノックス7.063
17ナリタブライアン6.8636
18ホクトベガ6.7045
19スマートファルコン6.6028
20メイショウドトウ6.5840

首位が入れ替わりました。テイエムオペラオーの12.93は、2位のキタサンブラックに4割以上の差をつけています。金額では4,165万4,000円しか離れていなかった2頭が、当時の水準に直すとここまで開きます。

いちばん動いたのが3位です。オグリキャップは金額では9億1,111万円で41位。それが指数だと9.06で、キタサンブラックとの差はわずか0.01しかありません。
現役は1987年から1990年で、ダービーの1着賞金が8,500万円から1億1,000万円だった時期にあたります。32戦22勝という数を走ったことも効いていました。この41位という数字には、計算を終えたあともしばらく引っかかっていたのですが、割り戻してみるとようやく腑に落ちた気がします。

同じ向きに動いたのが、ホクトベガ(45位から18位)、メイショウドトウ(40位から20位)、ナリタブライアン(36位から17位)、メジロマックイーン(26位から7位)でした。
メジロマックイーンについては、当サイトのメジロ牧場の記事に「日本競馬初となる獲得賞金額10億円を達成」と書いています。ただしこの表の数え方では9億9,810万円で、10億円には届きません。差は数える範囲の違いによるものです。
当時としては到達点だった額が、いまの表では26位に沈む。それでも指数だと7位まで戻ってくるわけです。

下がった側も並べておきます。

馬名金額順指数順ダービー何本ぶん
ドウデュース4296.29
ホッコータルマエ19415.56
コントレイル13425.54
クロノジェネシス16445.39
グランアレグリア20515.14
クロワデュノール(現役)10834.30

クロワデュノールの落差がいちばん大きく、10位から83位まで下がります。2024年からの3年はダービー1着賞金が3億円の時期ですから、割る数がこれまででいちばん大きい。まだ現役ですし、この指数は不利に働く条件がそろっているといえます。

イクイノックスが3位から16位、ドウデュースが4位から29位というのも同じ理屈です。2億円と3億円の時代に走った馬は、割り算のあとで順位を落とします。

もっとも、この指数がすべてを解決するわけでもありません。ダービーの1着賞金は据え置かれた年が長く、その間の物価や他レースの賞金は一様には動いていないからです。あくまで「金額をそのまま比べるよりはまし」という程度の物差しだと考えています。
それでも、オグリキャップが41位に置かれたままの表よりは、実感に近い並びになったのではないでしょうか。

1年でいちばん稼いだのは2000年のテイエムオペラオー


通算ではなく1年ごとに区切って数え直すと、テイエムオペラオーの2000年が突出しています。

馬名出走その年の獲得賞金
1テイエムオペラオー2000810億3,600万4,000円
2イクイノックス202349億4,995万4,000円
3ミュージアムマイル202569億1,526万4,000円
4キタサンブラック201768億934万円
5オルフェーヴル201188億552万4,000円

この年のオペラオーは8戦8勝でした。内訳を出しておきます。

レース1着本賞金
京都記念GⅡ6,400万円
阪神大賞典GⅡ6,400万円
天皇賞(春)GⅠ1億3,200万円
宝塚記念GⅠ1億3,200万円
京都大賞典GⅡ6,400万円
天皇賞(秋)GⅠ1億3,200万円
ジャパンカップGⅠ2億5,000万円
有馬記念GⅠ1億8,000万円

本賞金の合計が10億1,800万円、これに付加賞1,800万4,000円が乗ります。

2000年のダービー1着賞金は1億3,200万円でしたから、この1年だけで7.71ダービーぶん。イクイノックスがキャリア10戦で積んだ7.06を、たった1年で上回っている計算になります。
2位以下が近年の馬で埋まっている表のなかで、26年前の記録が首位に残っているのは、何度見直しても不思議に映ります。

数字が出るところまで来ると、次は誰が抜くのかという話になります。3位のミュージアムマイルは2025年に6戦で9億1,526万4,000円を稼いだ現役馬で、いまの賞金水準ならオペラオーの記録に届きうる位置にいます。
ただし条件はきつい。8戦して全部勝つ、しかもそのうち5つがGⅠというのが2000年の中身でした。賞金が上がったぶん本数は減らせますが、GⅠを勝ち続けなければ届かないことに変わりはありません。

表の外側にいる馬たち


上位20頭に入らないものの、書き添えておきたい馬が何頭かいます。

牝馬でいちばん稼いだのはアーモンドアイで、15億1,956万3,000円。牡馬を含めた全体でも5位です。以下、ブエナビスタ、ジェンティルドンナ、ウオッカと続き、上位20頭のうち6頭を牝馬が占めています。

障害競走の最高額はオジュウチョウサンの9億4,137万7,000円でした。40戦20勝で、上位20頭のすぐ外側にいます。
10億円前後まで積み上げた馬のなかで、出走数がいちばん多いのはタイムパラドックスです。51戦で9億7,786万5,000円。2001年から2006年まで走り続けました。

この表が1986年からの40年を対象にしている以上、それより前に主戦場があった馬は入ってきません。シンボリルドルフもミスターシービーも、現役の中心は1980年代の前半でした。
その時代の賞金水準まで含めて並べ直すとなると、指数のほうにもう一段の工夫が要ります。今回の集計は、そこまでは届いていません。

よくある質問


Q. 競走馬の獲得賞金で歴代1位はどの馬ですか?
中央競馬で稼いだ本賞金と付加賞を1986年以降で合計すると、キタサンブラックの18億7,684万3,000円が1位です。2位はテイエムオペラオーの18億3,518万9,000円で、その差は4,165万4,000円になります。

Q. 海外のレースで稼いだ賞金は含まれていますか?
含まれていません。JRAの記録には日本馬の海外遠征も残っていますが、賞金の欄はすべて0で記録されています。イクイノックスの2023年ドバイシーマクラシック優勝も、アーモンドアイの2019年ドバイターフ優勝も0です。この記事の順位は国内で稼いだ金額のものになります。

Q. 1年間でいちばん稼いだ馬はどれですか?
2000年のテイエムオペラオーで、8戦8勝の10億3,600万4,000円です。天皇賞(春)・宝塚記念・天皇賞(秋)・ジャパンカップ・有馬記念のGⅠ5勝を含みます。2位は2023年のイクイノックスで9億4,995万4,000円でした。

Q. ダービー1着賞金で割り直すとなぜ順位が変わるのですか?
賞金の水準そのものが上がり続けているためです。日本ダービーの1着本賞金は1986年の8,000万円から2023年以降の3億円まで3.75倍になりました。その年の水準で割ると、賞金が安かった時代の馬が上がり、近年の馬が下がります。オグリキャップは金額順41位から指数順3位になります。

Q. 牝馬でいちばん稼いだのはどの馬ですか?
アーモンドアイの15億1,956万3,000円で、牡馬を含めた全体でも5位に入ります。以下はブエナビスタ13億8,643万3,000円、ジェンティルドンナ13億2,621万円、ウオッカ13億487万6,000円と続き、上位20頭のうち6頭が牝馬です。

まとめ


中央で稼いだ本賞金と付加賞を1986年からの40年ぶん足すと、1位はキタサンブラックの18億7,684万3,000円、2位はテイエムオペラオーの18億3,518万9,000円。差は4,165万4,000円でした。海外遠征で得た賞金は、ここには入っていません。

ただ、この40年でダービーの1着賞金は8,000万円から3億円へ、3.75倍になっています。その年の水準で割り直すと首位は入れ替わり、テイエムオペラオーが12.93、キタサンブラックが9.07、金額では41位のオグリキャップが3位に上がってきました。1年あたりの最高も、2000年に8戦8勝で10億3,600万4,000円を稼いだオペラオーです。

金額をそのまま比べれば、上位は新しい馬で埋まります。物差しをひとつ変えるだけで、並ぶ顔ぶれは変わりました。

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