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斤量は誰が決めているのか 中央3万3422レースを馬齢・別定・定量・ハンデに分けて数えた

人が決めているのはハンデ戦だけ


明るい検量室の作業台を真上から見たイメージ。鞍、無地のゼッケン、鐙、無地の重りが並んでいる
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この画像・動画は、AIによって生成された架空のイメージであり、実在の人物・馬・団体等を描写したものではありません。
また、肖像権・パブリシティ権に配慮し、特定の人物に類似させるための学習データ使用やプロンプト調整等はおこなっておりません。

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出馬表の右端に、55.0や57.0という数字が並んでいます。これが斤量で、正式には負担重量といいます。騎手と鞍などを合わせた総重量のことです。

決め方は4つあります。馬齢、別定、定量、ハンデキャップ。このうち人が一頭ずつ考えて決めているのはハンデキャップだけで、残る3つは表と計算式で自動的に決まります。

そのハンデ戦が、思っていたよりずっと少ない。2016年から2025年までの中央の平地3万3422レースを4つに分けると、ハンデ戦は1972レース、全体の5.9%しかありませんでした。20レースに1回あるかないかです。

そして斤量といえば必ず出てくるのが、重い馬と軽い馬のどちらが有利かという話です。10年ぶんのハンデ戦を数えると、そのレースで最も重い斤量を背負った馬の勝率は12.02%、最も軽い馬は3.78%でした。3倍以上の開きがあります。
ではハンデ戦は重い馬を買えばいいのかというと、この数字はそこまで単純ではありませんでした。

目次

規程には3種類しか書かれていない


日本中央競馬会競馬施行規程の第71条には、こうあります。

「負担重量は、次に掲げる3種類とする。(1) 馬の年齢によるもの (2) ハンデキャップにより定めるもの (3) 馬の年齢、性、収得賞金の額、勝利度数その他の競馬番組で定める条件により算出するもの」

3種類です。規程の全文を検索しても「別定」も「定量」も一度も出てきません。この2語はレース条件表に書かれる番組上の呼び方で、どちらも第71条第3号の中身にあたります。定量は別定の一部です。

誰が決めているのか


4つがどう違うのかは、決める主体で見ると整理できます。レース数は2016年から2025年までの中央の平地を数えたものです。
※本記事のデータは編集部による独自集計です。

呼び方何で決まるか決める主体代表例10年のレース数
馬齢年齢と性別(規程の表)表で自動日本ダービー、2歳・3歳の新馬戦16,528
定量年齢と性別(番組の定め)番組で自動有馬記念、宝塚記念、ジャパンカップ13,548
ハンデ実績と最近の状態ハンデキャップ作成委員目黒記念、函館記念1,972
別定基礎重量+賞金や勝利数で加増番組で自動エプソムカップ1,374

馬齢重量は2歳と3歳の同一年齢戦だけに使われます。現行の表では牡とせん馬が2歳の9月まで55キロ、10月から12月は56キロ、3歳は57キロ。牝馬は2歳も3歳も通年55キロです。

4歳以上に「馬齢重量」はありません。規程第72条の表が2歳と3歳しか定めていないからで、古馬が走るレースの基準は別定の基礎重量として決められています。5歳以上の牡とせん馬が平地58キロ、牝馬はそこから2キロ減。3歳と4歳は距離と月に応じてさらに軽くなります。

ハンデだけは人が決めます。規程第178条が開催執務委員の一つとして「ハンデキャップ作成委員」を置くと定め、第183条が「ハンデキャップ作成委員は、ハンデキャップの作成に関する事務をつかさどる」としています。よく使われる「ハンデキャッパー」は用語辞典に出てくる通称で、規程には一度も登場しません。

斤量という言い方そのものは、キロ制になる前の名残です。JRAの用語辞典は「初期の競馬は80斤、90斤といった斤(0.6キロ)が単位だったので、これが現在でも負担重量の言葉として残っている」と説明しています。80斤なら48キロ。いまの最低負担重量とほぼ同じ重さで、単位だけが入れ替わっています。

3万3422レースを4つに分けた


割合にすると、馬齢が49.5%、定量が40.5%。この2つで9割です。ハンデが5.9%で、別定はさらに少なく4.1%しかありません。

馬齢が半分を占めるのは、2歳戦と3歳戦の本数が多いからです。新馬・未勝利がここに入ります。ハンデ戦が全体の6%というのは、体感より少なく感じられるはずです。荒れるレースとして名前が挙がりやすいぶん、実際の本数より目立って見えているのかもしれません。

本数そのものは、40年前からほとんど動いていません。

馬齢定量ハンデ別定ハンデの割合
1986年2,459261944446.21%
1996年1,677411911,3945.78%
2006年1,6448282046556.12%
2016年1,6341,3572031326.10%
2021年1,6481,3451961405.89%

ハンデ戦は年に200レース前後で、40年ずっと横ばい。手作業で一頭ずつ決める競走なので、増やせる本数には上限があります。

別定と定量の列は、他の2つと動き方が違います。1996年は別定1394に対して定量41。2016年には別定132、定量1357。20年で数字が裏返っています。

入れ替わった時期もはっきりしています。2005年は別定1425・定量52。2006年が別定655・定量828で、翌2007年には別定111・定量1387。月別に見ると2006年の5月までは別定が100を超えていて、6月に別定28・定量68、7月には別定7・定量154。2006年の夏を境に、条件戦の斤量の決め方が別定から定量へ移ったということになります。

これが記録上の分類だけの話なのか、実際の斤量の付き方が変わったのかは、条件戦の中身を見れば分かります。別定は賞金や勝利数で加増するので、同じ性別・同じ年齢の馬でも斤量が割れます。定量なら割れません。

そこで「同じ性別・同じ年齢なのに斤量の違う馬がいるレース」の割合を数えると、2005年が15.6%、2006年が11.5%、2007年が7.6%。半分以下になっていました。分類の付け替えではなく、決め方そのものが変わったと見るのが自然です。

なぜこの年に変えたのかは分かりません。当時の競馬番組の資料がJRAのサイトに残っておらず、理由を書いた一次資料に行き着けませんでした。ここは事実だけを置いておきます。

斤量の差は、どこから生まれているのか


パドックで馬の背に鞍が置かれる直前の手元を近景で捉えたイメージ。背景はぼかしている
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1レースの中で、最も重い馬と最も軽い馬の斤量差がどれくらいあるか。制度ごとに平均を取りました。

決め方平均の斤量差最大の斤量差全馬が同じ斤量だったレース
ハンデ5.05kg10.5kg0
定量3.94kg10.0kg333
馬齢3.26kg7.0kg875
別定2.69kg8.0kg181

ハンデが最大なのは当然として、最小が別定というのは順序として腑に落ちません。賞金や勝利数で加増する仕組みなのだから、いちばん差がつきそうなものです。最初は集計を間違えたのかと思い、条件を変えて3回数え直しました。値は動きませんでした。
別定戦の多くがオープンや重賞で、出走馬の実績がそもそも近いこと。それに、そこに使われる加増が1キロや2キロ刻みで、幅そのものが狭いこと。この2つが効いていそうですが、そこまでは数えていません。

ハンデ戦の「全馬が同じ斤量だったレース」の欄は0です。2016年から2025年の中央の平地に限った話ですが、1972レースで一度も全馬同斤量になっていません。最も差が小さかったのは2キロで、これが20レース。1.5キロ以下は一度もありませんでした。2024年6月16日の東京・町田特別は7頭立てで53キロから55キロ、勝ったのは1番人気で54キロのヘデントールでした。

一方、定量と馬齢では全馬同斤量のレースがそれぞれ333、875あります。年齢と性別だけで決まる仕組みなので、条件がそろえば全員が同じ重さになる。むしろ自然な結果です。

では定量や馬齢で平均3〜4キロの差がつくのは何のせいか。理由は4つに絞れます。年齢、性別、騎手の減量、そして2023年からの引き上げです。

騎手の減量は記号で示されます。実際に何キロ効いているかを、同じ年・同じ決め方・同じ性別と年齢で減量のない馬と比べました。

記号対象規定の減量実測の差(馬齢戦)
男性の見習騎手(平地51〜100勝)1kg−1.00kg
男性の見習騎手(平地31〜50勝)2kg−2.00kg
男性の見習騎手(平地30勝以下)/女性騎手(平地51〜100勝)3kg−3.00kg
女性の見習騎手(平地50勝以下)4kg−4.01kg
見習を外れた女性騎手2kg−2.01kg

表示どおりに効いています。★と◇は女性騎手だけの記号で、2019年3月1日から始まりました。中央のレースで★が初めて使われたのは2021年3月6日です。

ここで一つ、制度の側の効き方に触れておきたいことがあります。規程第74条は減量を「特別競走及びハンデキャップにより負担重量を定める競走のいずれでもない競走に」限っています。つまり重賞や特別戦、そしてハンデ戦では減量が働きません。
先ほどのハンデ戦の平均5.05キロには、騎手の減量が1グラムも混ざっていない。純粋に、実績を見て人が付けた差です。

牝馬の減量も実測しました。定量戦の4歳以上で牡馬との差はちょうど2.00キロ、5歳で1.98、6歳で2.00、7歳で2.03。年齢が変わってもほぼ2キロで動きません。

例外が一つだけあります。2歳の馬齢戦です。牝馬は年間ずっと同じ重さなのに、牡とせん馬だけ10月から1キロ増える。だから6月から9月までは牡牝の差が0キロで、10月から12月だけ1キロになります。2歳の夏は、牝馬に減量の恩恵がありません。

重い馬が勝っている。ただし重いから勝っているのではない


ハンデ戦1972レースで、完走して着順のついた馬は2万8213頭。その中の斤量順に3つに分けました。そのレースの最重量と同じ斤量の馬、最軽量と同じ斤量の馬、そのあいだの馬です。

走数勝利勝率3着内率平均斤量平均人気
最も重い馬3,61243412.02%33.19%56.37kg4.85
あいだ21,2381,4066.62%20.11%54.30kg8.03
最も軽い馬3,3631273.78%12.82%51.85kg10.47

重いほうから12.02%、6.62%、3.78%。3着内率も33.19%、20.11%、12.82%で、順序が崩れません。

いわゆるトップハンデは1頭とは限りません。同じ最重量が2頭以上いたレースが1964レース中923、率にして47.0%あります。1レースあたり平均1.84頭、最も多いレースでは10頭が同斤量で並んでいました。単独のトップハンデに絞っても勝率12.20%で、ほとんど変わりません。

さて、この表を「軽ハンデの伏兵が浮上する」という通説と並べると、話が合いません。合わないどころか正反対です。重い馬のほうが3倍以上勝っています。
ただ、平均人気の列を見れば理由の見当はつきます。最重量の平均人気は4.85、最軽量は10.47。重い馬はもともと人気馬なのです。

ハンデ戦の斤量は実績を見て付けられます。つまりこの表は、斤量の効き目を測ったものではなく、ハンデキャップ作成委員がどの馬を強いと見たかの一覧に近い。

比べる相手を用意すると、その構造がもう少しはっきりします。定量戦で同じ3分けをすると、勾配が逆を向きました。なお定量戦は1レース平均13.7頭のうち6.30頭が最重量タイなので、ハンデ戦の1.84頭と同じ意味の「群」ではありません。そのうえで見てください。

群(定量戦)走数勝率平均人気
最も重い馬80,7016.65%7.80
あいだ71,5807.64%7.59
最も軽い馬28,2868.28%7.33

定量戦で重いのは古馬か牡馬というだけです。定量の計算には個別の実績が入りません。実績を見て付けたわけではない重さを背負った馬は、むしろわずかに勝てていない。

ハンデ戦の急な勾配は、斤量そのものより能力の評価順を映しています。

人気帯で層に分けて、同じ3群を比べました。

人気帯最も重い馬あいだ最も軽い馬
1〜3番人気20.28%18.72%19.20%
4〜6番人気7.73%7.15%8.07%
7番人気以下2.88%2.60%1.87%

3倍あった差が、ほとんど消えました。1〜3番人気ならどの群も19%前後、4〜6番人気なら7〜8%台。7番人気以下だけ最重量が少し上に残っています。

表の上では、斤量は着順をほとんど動かしていないように見えます。ところが、この表にはいくつも穴があります。

まず「1〜3番人気」というくくりが粗すぎます。この帯の中で1番人気が占める割合は、最重量群で39.3%、最軽量群で26.3%。同じ帯に入れて比べているのに、中身の質が違う。1番人気だけに絞ると勝率は最重量29.20%、最軽量23.73%で、また差が開きます。もっとも最軽量の1番人気は10年で59走しかありません。この人数では差が出ても意味を読めません。

人気ではなく単勝オッズで層を切ると、今度は符号がひっくり返ります。5倍から10倍、10倍から20倍、20倍から50倍。この3つの帯すべてで、最軽量が最重量を上回りました。同じ人気帯でも、最重量の馬にはより多くの金額が集まっているからです。7番人気以下の平均でみると、最重量の馬に対する市場の期待は最軽量のおよそ2倍。それに対して実際の勝率の差は1.5倍。重い馬は人気ほどには走れていません。

斤量を群ではなく連続した量として扱い、オッズを細かくそろえて見ると、1キロあたりわずかに不利という傾向が出ます。ハンデ戦の平均的な斤量差5.05キロに当てはめると、勝率にして1.3ポイントほど。上下の幅を取れば0.2ポイントから2.3ポイントのあいだです。

ただしこれは「斤量が1キロ重いと1キロぶん遅くなる」という意味ではありません。ハンデはもともと実績に応じて割り当てられるので、斤量と馬の力は最初から絡み合っています。この数字が示しているのは、市場が重い馬を買いすぎている度合いのほうです。

しかもこの傾向は安定しません。2016年から2020年にははっきり出るのに、2021年から2025年にはほぼ消えます。10年を半分に割っただけで結果が変わる程度のものでした。

そもそも検出できる限界もあります。1〜3番人気の3群を比べたとき、勝率20%に対して7.9ポイント未満の差はこのサンプル数では見分けがつきません。今回そこに出た差は1.09ポイント。「差が消えた」のではなく「差が見えるほどのデータがない」というのが正しい言い方です。

2016年から2025年の中央の平地3万3422レースを数えて言えることは、次のあたりに絞られます。

ハンデ戦では、重い斤量が実績を評価された馬に付きます。だから最重量群の勝率が高いことを、斤量そのものが原因だとは読めません。人気をそろえた時点で、3倍の差はほとんど説明がついてしまいます。オッズまでそろえて細かく見れば重い馬が人気ほど走れていない傾向は残りますが、それは前半5年に出て後半5年には消える程度のもので、断言できる大きさではありません。

2023年、49キロ以下がほぼ消えた


斤量の平均は、長いあいだ動いていませんでした。2016年が54.831キロ、2020年が54.820キロ、2022年が54.668キロ。ところが2023年に55.319キロへ跳ね、2024年にもう一段上がって55.653キロになります。

平均斤量58kg以上を背負った延べ頭数49kg以下の延べ頭数
2016年54.831kg20995
2020年54.820kg16975
2022年54.668kg172155
2023年55.319kg6,9403
2024年55.653kg6,9196
2025年55.681kg7,3444

平均は0.65キロしか動いていないのに、内訳は様変わりしています。58キロ以上が172頭から6940頭へ40倍。49キロ以下は155頭から3頭になり、事実上いなくなりました。

理由はJRAが公表しています。2022年11月18日の『令和5年度競馬番組等について』に、こうあります。

「騎手の健康と福祉および将来にわたる騎手の優秀な人材確保の観点から、平地競走における馬齢重量(3歳9月まで)および3(4)歳以上馬競走の別定重量における基礎重量ならびに最低負担重量を引き上げます。なお、3歳の馬齢重量の引上げは、令和6年度から実施いたします」

馬のためではなく、騎手のための引き上げでした。減量に追われる騎手の負担を減らし、人材が続くようにするための改定です。

1回の改定を2年に分けたことも、この文面にはじめから書かれています。2023年に2歳の馬齢重量と別定の基礎重量(57キロから58キロへ)と最低負担重量を上げ、2024年に3歳の馬齢重量を上げる。3歳の分だけ1年遅らせた形です。

正確にいうと、2024年に上がったのは3歳の9月までの分です。3歳の10月から12月は改定前から牡とせん馬57キロ・牝馬55キロだったので、9月までがそこに追いついた形になります。これで3歳は通年57キロ(牝馬55キロ)にそろいました。

年齢別に平均を出すと、そのとおりに動いていました。2歳は2022年の53.912キロから2023年に54.833キロへ。4歳以上も55.482キロから56.447キロへ。一方3歳は2023年には0.24キロしか動かず、2024年に54.480キロから55.223キロへ跳んでいます。

2024年には3歳のGⅢ11競走が別定から馬齢重量に変わりました。フェアリーステークス、シンザン記念、京成杯、きさらぎ賞、クイーンカップ、共同通信杯、フラワーカップ、ファルコンステークス、毎日杯、ユニコーンステークス、葵ステークスです。

2025年度と2026年度の競馬番組には、平地の負担重量の改定は入っていません。跳ね上がりは2段階で完結しています。

10年でいちばん重かった62キロと、いちばん軽かった47キロ


10年でいちばん重い斤量を背負ったのは、2025年11月22日の京都・シトリンステークスに出たメイショウフンジンの62.0キロでした。別定戦で、結果は11番人気の15着。62キロはこの1例だけです。

61.0キロが5例あり、そのうち3例がメイショウカズサ。6歳、7歳、8歳と3年続けて61キロを背負っています。ハンデ戦での最重量は2024年6月2日の京都・松風月ステークスに出たラプタスの60.5キロで、13番人気の7着でした。

いちばん軽かったのは47.0キロ。2017年9月30日の中山、芝2200メートルの条件戦に出たカスタディーヴァです。定量戦で3歳牝馬、そこに見習騎手の3キロ減が乗りました。この10年の中央の平地では、47キロはこの1例だけです。

48.0キロは44例あります。サイモントルナーレという馬が48.0キロで5回登場していました。

1レースの中の差が最大だったのは10.5キロ。2018年2月17日の東京・ダイヤモンドステークスで、58.5キロのフェイムゲームと48.0キロの2頭が同じレースを走りました。10キロ以上重い馬が1番人気で、そして勝っています。

逆の例もあります。2022年6月12日の函館スプリントステークスは58.0キロと50.0キロで8キロ差。勝ったのは50.0キロのナムラクレアで、こちらも1番人気でした。

そのレースで最も重い斤量を背負って勝った馬のうち、最も重かったのはオメガギネスの60.0キロ。2025年10月4日の東京・グリーンチャンネルカップです。2016年から2025年の中央の平地で60キロ台を背負って勝ったのは、この1頭だけでした。

よくある質問


Q. 見習騎手の減量は重賞でも使えますか?
使えません。競馬施行規程第74条が減量の対象を「特別競走及びハンデキャップにより負担重量を定める競走のいずれでもない競走」に限っているため、重賞や特別競走、そしてハンデ戦では減量が働きません。ハンデ戦の斤量差に見習騎手の減量が混ざらないのはこのためです。

Q. 牝馬はいつでも2キロ軽くなるのですか?
いいえ。定量戦では4歳以上で牡馬との差が実測2.00キロ、5歳1.98キロ、6歳2.00キロとほぼ2キロで安定していますが、2歳の馬齢戦だけ例外です。牝馬は年間ずっと同じ重さで、牡とせん馬だけ10月から1キロ増えるため、6月から9月までは牡牝の差が0キロになります。

Q. ハンデ戦は重い馬を買えばいいのですか?
重い馬のほうがよく勝っているのは事実ですが、それは重いからではなく、実績のある馬に重い斤量が課されるからです。人気の近い馬どうしで比べると差はほとんど残りません。単勝オッズをそろえて見ると、むしろ軽い馬のほうが上回る帯もあります。

Q. 斤量は誰が決めているのですか?
レース条件表の上では馬齢・別定・定量・ハンデキャップの4つの決め方がありますが、人が決めているのはハンデキャップだけです。競馬施行規程第178条が開催執務委員の一つとして「ハンデキャップ作成委員」を置くと定めています。馬齢・別定・定量は規程の表や競馬番組の基準に従って自動的に決まり、決める人はいません。なお規程第71条には負担重量は3種類としか書かれておらず、別定と定量はどちらも第71条第3号にあたります。

Q. 2023年から斤量が重くなったのはなぜですか?
馬のためではなく騎手のためです。JRAは『令和5年度競馬番組等について』で「騎手の健康と福祉および将来にわたる騎手の優秀な人材確保の観点から」と説明しています。減量に追われる騎手の負担を減らす目的で、2023年に2歳の馬齢重量・別定の基礎重量・最低負担重量を、2024年に3歳(9月まで)の馬齢重量を引き上げました。

まとめ


出馬表の斤量欄は、ほとんどが表と計算式の出力です。年齢と性別を引き当てて、月と距離で足し引きして、騎手の記号を引く。人が一頭ずつ考えて決めるのは、20レースに1回あるかないかのハンデ戦に限られます。

そのハンデ戦で、この10年ずっと全馬同斤量にならなかったという事実が残ります。中央の平地1972レース、一度もです。

10年でもっとも斤量差の小さかったハンデ戦は、2024年6月16日の東京・町田特別でした。7頭立て、53キロから55キロ。いちばん狭いところでも、2キロの幅は置かれています。

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