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JRA女性騎手はいま何人いる?1996年の解禁から30年の全成績と重賞16回の一覧

30年で14人、いま現役は6人


早朝の調整ルームのロッカーに掛けられた勝負服とヘルメット、鞭を静物として捉えたイメージ
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JRAで女性が騎手免許を受けられるようになって、今年で30年になります。免許が出たのはこれまでに14人。いま現役なのは6人です。

最初の3人は田村真来、細江純子、増沢由貴子。1996年3月1日付でした。14人の中央での騎乗は合わせて15496回、勝ち星は696。

勝ち星の出方はかなり偏っています。短期免許の海外騎手や地方所属を含めて数えると、1年に150勝した年がある一方で、1勝もなかった年が10回続いた時期もあります。

目次

1996年3月1日、3人に免許が出た


3人がそろって初めて中央のレースに乗ったのは、免許交付の翌日、1996年3月2日です。田村真来はサンバードシチーで16頭立ての15着、細江純子はサファイヤリネンで9着、増沢由貴子はダイワアサヒで4着でした。
いちばん早く勝ったのは増沢で、3月17日のアラビアンナイト。田村が3月24日にリキサンブルボン、細江が5月12日にレゾンデートル。デビューから2か月あまりで3人とも勝ち星を挙げています。

翌1997年には板倉真由子と押田純子が加わって、JRA所属は5人になりました。

JRAが女性に免許を出す前から、短期免許の外国人女性騎手は中央のレースに乗り、勝っていました。1990年12月にJ.クローンが15回騎乗して2勝。1994年と1995年にはL.クロップが95回・94回乗って9勝と7勝を挙げています。解禁の2年前に、年間9勝を挙げた女性騎手がいたわけです。

10年間、勝ち星が止まっていた


年ごとの騎乗数と勝利数を並べます。ここでの「女性騎手」はJRA所属に限りません。短期免許で来日した海外の騎手も、地方所属で中央のレースに乗った騎手も含みます。したがってこの表の合計(16817騎乗・813勝)は、あとで出てくるJRA所属14人の数字(15496騎乗・696勝)とは一致しません。
※本記事のデータは編集部による独自集計です。

騎乗数勝利人数
19901521
19949591
19959471
1996458164
1997663196
199844387
1999163310
2000293117
2001307116
200221796
200312344
20047935
20056103
20063703
20072902
20082502
20091202
20101102
2011101
2012801
2013401
2014101
201513972
201633973
2017387142
2018616272
2019719443
2020573351
2021785283
20221672926
2023251115010
2024244610311
2025213812710
20261353777

2005年から2014年までの10年は、勝利が1つもありません。同じ10年で騎乗数も61回から1回まで落ちています。乗る機会が減ったのか、乗った馬の質が変わったのか、腕の問題なのか。騎乗数と勝利数の2列では、この3つは分かれません。

1991年から1993年については、この集計に該当する騎乗記録がありません。

JRA所属の側を1人ずつ見ると、期間の長さと勝てていた期間が食い違っているのが分かります。
1996年組でいちばん長く在籍したのは増沢由貴子で、抹消は2013年9月30日。ただし最後の勝利は2004年6月20日で、最終騎乗の2013年8月3日まで9年1か月、勝ち星がありません。
西原玲奈も似た形です。2000年3月にデビューして通算17勝。最後の勝ち星は2004年1月17日で、抹消の2010年2月28日までの約6年は勝利なしでした。年ごとの騎乗数の推移は、この記事では個人単位までは出していません。

JRA所属の女性騎手の勝利は、2004年6月20日を最後に、2016年4月10日まで出ていません。その間が11年9か月。ちょうど30年の真ん中あたりが空いている形になります。

年別表で0が並び始めるのも2005年からですが、こちらは短期免許や地方所属を含む集計なので、この2人だけで説明がつくわけではありません。

最初のJRA重賞は、平地ではなかった


正直に書いておくと、この記事は最初、平地の重賞だけを数えていました。それだと女性騎手の重賞初制覇は2019年ということになり、記事もその形で組み上がっていました。障害の重賞を足して数え直したのは、原稿ができたあとです。

出てきたのが次の2件でした。

年月日レース騎手人気
2002-12-21中山大障害J・GIR.ロケットギルデッドエージ11
2003-04-19中山グランドジャンプJ・GIR.ロケットギルデッドエージ21

2002年12月21日、中山大障害。R.ロケットがギルデッドエージで1番人気に応え、12頭立てを勝っています。女性騎手による中央重賞の初勝利であり、JRAのGI初制覇でもありました。翌春の中山グランドジャンプでも同じコンビで2着に入っています。

年別表を見ると、2002年は6人が乗って9勝。この9勝のうちの1つが、中山大障害でした。

障害競走は開催数が少なく、専門に乗る騎手が固定されやすい分野です。平地とは騎乗依頼の回り方が違います。

平地の重賞だけで表を作ると、女性騎手の重賞初制覇は2019年になります。中山大障害は入りません。

11年ぶりの勝利を挙げたのは短期免許の騎手


勝ち星が戻ったのは2015年です。0が10年続いたあと、2004年以来11年ぶりでした。挙げたのはL.オールプレスとH.ターナーで、どちらも短期免許で来日した騎手です。JRA所属ではありません。

オールプレスは同年5月10日の新潟大賞典でナカヤマナイトに乗り、13番人気で2着に入りました。平地の重賞で女性騎手が3着以内に入ったのは、これが最初です。

藤田菜七子の8年7か月


雨上がりのパドックを上から見下ろした俯瞰のイメージ。芝と砂の周回路が濡れて光っている
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2016年3月1日、16年ぶりにJRA所属の女性騎手が誕生します。藤田菜七子。デビュー戦は3月5日、ネイチャーポイントで16頭立ての2着でした。初勝利は4月10日のサニーデイズです。

在籍は2024年10月11日までの8年7か月。3912回乗って166勝で、23.6回に1回の割合です。2着196回、3着162回。

166という数字は、それ以前の20年をまとめて超えています。1996年から2000年に免許を受けた6人の合計は77勝でした。騎乗数でも、6人合わせて2808回に対して藤田は1人で3912回です。

2019年12月8日、中山のカペラステークスをコパノキッキングで勝ちます。2番人気、16頭立て。JRA所属の女性騎手による重賞初制覇で、1996年の解禁から23年9か月が経っていました。
この年の勝利数は43。個人の年間成績としては、当時の最多です。

14人の全成績


以下はJRA所属の14人に絞った数字です。免許交付日が毎年3月1日であることを手がかりに抜き出しました。上の年別表とは対象が違います。

騎手免許交付抹消所属騎乗1着2着3着勝率
田村真来1996-03-012001-08-31美浦430913152.1%
細江純子1996-03-012001-06-15栗東4931425162.8%
増沢由貴子1996-03-012013-09-30美浦8913434403.8%
板倉真由子1997-03-012001-11-30美浦2461270.4%
押田純子1997-03-012000-02-29栗東1582291.3%
西原玲奈2000-03-012010-02-28栗東5901712112.9%
藤田菜七子2016-03-012024-10-11美浦39121661961624.2%
永島まなみ2021-03-01現役栗東27021341171305.0%
古川奈穂2021-03-01現役栗東13437086545.2%
今村聖奈2022-03-01現役栗東18641151171156.2%
河原田菜々2023-03-01現役栗東12453243492.6%
小林美駒2023-03-01現役美浦13039883837.5%
大江原比呂2024-03-012025-02-01美浦1994772.0%
谷原柚希2025-03-01現役美浦1200300.0%

14人合計で騎乗15496回、696勝。勝率4.5%です。

数えているのは、ゲートに入った騎乗だけです。出馬表に名前が載っても実際に走らなかった分は分母から外しました。ここを混ぜると勝率が実態より低く出ます。公式発表の騎乗回数と合わないときは、まずこの基準の違いを確認してください。数レース分のずれは普通に出ます。

勝率の首位は小林美駒の7.5%(1303回で98勝)です。ただし表の騎乗数は120回から3912回まで開きがあり、少ないほど勝率は数レースの結果で大きく動きます。2025年3月にデビューした谷原柚希は120回騎乗して2着が3回、まだ勝ち星がありません。この0.0%と3912回の4.2%を同じ物差しで並べることはできません。

個人の1年間の成績としては、今村聖奈の2022年51勝が最多です。デビュー1年目の数字でした。永島まなみの2023年50勝、藤田菜七子の2019年43勝がこれに次ぎます。
なお、年別表に出てくる19勝や27勝は「その年に中央で乗った女性全員の合計」で、個人の成績とは別の数え方です。合計としての最多は2023年の150勝になります。

重賞の3着以内は、30年で16回


中央重賞で女性騎手が3着以内に入った記録は、障害を含めて16回です。1着が12回、2着が2回、3着が2回。16回すべてが下の表になります。

年月日レース騎手人気
2002-12-21中山大障害J・GIR.ロケットギルデッドエージ11
2003-04-19中山グランドジャンプJ・GIR.ロケットギルデッドエージ21
2015-05-10新潟大賞典G3L.オールプレスナカヤマナイト213
2019-12-08カペラステークスG3藤田菜七子コパノキッキング12
2022-07-03CBC賞G3今村聖奈テイエムスパーダ12
2024-01-21アメリカジョッキークラブカップG2R.キングチャックネイト13
2024-02-04東京新聞杯G3R.キングサクラトゥジュール17
2024-02-18小倉大賞典G3今村聖奈セルバーグ310
2024-06-16マーメイドステークスG3永島まなみアリスヴェリテ14
2025-01-05京都金杯G3R.キングサクラトゥジュール16
2025-02-02根岸ステークスG3R.キングアルファマム37
2025-02-23フェブラリーステークスG1R.キングコスタノヴァ12
2025-07-20函館2歳ステークスG3R.キングエイシンディード19
2025-07-27関屋記念G3R.キングカナテープ11
2026-05-24優駿牝馬G1今村聖奈ジュウリョクピエロ15
2026-06-28函館記念G3小林美駒ファウストラーゼン110

12勝のうち6勝がR.キングです。2024年1月のアメリカジョッキークラブカップから2025年7月の関屋記念までの1年半に集中しています。短期免許での来日なので、中央で乗れるのは年間の一部の期間に限られます。

2025年2月23日のフェブラリーステークスは、女性騎手による平地GIの初制覇でした。コスタノヴァで2番人気、16頭立て。障害を含めれば、2002年の中山大障害が先にあります。

勝ち星だけでなく3着以内で数えたのは、勝ち切れなかった好走も拾いたかったからです。これは結果であって、有力馬に乗る機会が何回あったかを示す数字ではありません。表に13番人気の2着や10番人気の1着が混じっているとおりです。
16回のうち11回が、2024年以降に入っています。1着だけで数えれば12勝のうち9勝です。

2026年5月24日、府中


ウイナーズサークルに置かれた優勝馬用の花輪を近景で捉えたイメージ。背景の観客席はぼかしている
ℹ AI生成
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2026年5月24日、東京の優駿牝馬を今村聖奈がジュウリョクピエロで勝ちました。5番人気、18頭立て。JRA所属の女性騎手によるGI初制覇で、1996年3月1日の免許交付から30年2か月目のことでした。

その1か月後、6月28日の函館記念を小林美駒がファウストラーゼンで勝ちます。10番人気。JRA所属の女性騎手が重賞を勝ったのは、藤田菜七子・今村聖奈・永島まなみに続いて4人目です。

2026年はまだ8月です。ここまでで7人が中央に乗り、77勝しています。

よくある質問


Q. JRAの女性騎手はこれまでに何人いますか?
14人です。現役は永島まなみ・古川奈穂・今村聖奈・河原田菜々・小林美駒・谷原柚希の6人。残る8人は免許が抹消されています。

Q. 女性騎手はいつからJRAで乗れるようになったのですか?
JRA所属としては1996年3月1日が最初で、田村真来・細江純子・増沢由貴子の3人に免許が出ました。短期免許での騎乗はもっと早く、1990年12月のJ.クローンが記録に残る最初です。

Q. 女性騎手が中央のGIを勝ったことはありますか?
3回あります。最初は2002年の中山大障害(J・GI)でR.ロケットが勝ちました。平地では2025年のフェブラリーステークスをR.キングが、2026年の優駿牝馬を今村聖奈が勝っています。JRA所属の騎手による勝利は優駿牝馬だけです。

Q. 女性騎手の年間最多勝は何勝ですか?
個人では今村聖奈の51勝(2022年)です。中央で乗った女性全員の合計で数えると2023年の150勝が最多になります。

Q. 重賞をいちばん多く勝っている女性騎手は誰ですか?
R.キングで6勝です。2024年1月のアメリカジョッキークラブカップから2025年7月の関屋記念までに入っています。JRA所属では今村聖奈が2勝(2022年CBC賞・2026年優駿牝馬)、藤田菜七子・永島まなみ・小林美駒が各1勝です。

まとめ


JRAに所属した女性騎手は14人、中央で696勝。中央重賞の3着以内は、短期免許の騎手まで含めて16回、うち12回が1着でした。

2014年に中央で女性騎手が乗ったレースは、1年をとおして1回だけでした。2023年は10人が2511回乗って、150勝しています。

いま現役は6人。この先もっと増えていくといいなと思います。

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