LINEアイコン 友だち募集中
ⓘ記事内に広告を含む場合があります。

落札価格が最も高い競走馬は?セリ市で高額取引された競走馬の成績と行方

落札額トップは〇億円


競走馬を購入する手段の1つにセリ市があります。
昨今では、セリ市における参加者の購買意欲はとても高く、お目当ての幼駒が登場すると熱い駆け引きが繰り広げられることもあり、その額は1頭に対して数億円まで競われることも多くなりました。

セリ市で高額取引された競走馬のイメージ画像
ℹ AI生成
この画像・動画は、AIによって生成された架空のイメージであり、実在の人物・馬・団体等を描写したものではありません。
また、肖像権・パブリシティ権に配慮し、特定の人物に類似させるための学習データ使用やプロンプト調整等はおこなっておりません。

[使用ツール・モデル]
・StableDiffusion
・DALL·E 3
・Juggernaut XL(KandooAI)

毎年のように何億円もの高額馬が落札されている中、これまで行われた日本のセリ市の落札ランキング(2023年7月の時点)を見ますと、トップは2006年に落札された牝馬。
その額はなんと6億円以上にのぼります。

しかし、その6億円の競走馬が、その後どうなったかをご存じでしょうか。
他にも2位以降、5億超の競走馬たちが落札価格以上の賞金を稼いだのかなど、気になりませんか?

そこで今回は、これまでのセリ市にて高額取引された高額落札馬ベスト8の競走馬の行方を辿っていきたいと思います。
デビュー前は、〇億円馬として話題になった競走馬たちの活躍はどうだったのでしょうか。

※記事内の金額はすべて税別です。また()内はセリが開催された年を表しています。
※各競走馬の獲得賞金は、2023年3月時点のものです。

1位


ディナシー(牝馬)
落札価格6億3,000万円(2006年)

ディナシーの父は日本ダービーを制した大種牡馬キングカメハメハで母はエリザベス女王杯を勝った名牝トゥザヴィクトリーです。
これ以上ない絵に描いたような超良血馬として2006年に誕生しました。

当然注目を集めたディナシーは、2006年のセレクトセールにてグローブエクワインマネージメント有限会社が、史上最高額となる6億3,000万円で落札しました。

ところが、デビュー前に放牧地で落雷に遭遇し、致命傷を負ってしまいます。そして、一度も走ることなく繁殖牝馬入りとなりました。

その後、繁殖牝馬となったディナシーは、シンボリクリスエスとの間にできた初仔ヴェルデホ、父にハービンジャーを持つミッキーディナシーやノヴェリストを父に持つメイサウザンアワーなど、これまでに9頭を輩出。
しかし、産駒が挙げた全勝利は現在までに8勝と有望な産駒を送り出せないまま、2018年の繁殖セールにて、ひだか町の牧場に売却されました。

幼駒時代に落雷のトラブルがあったことは残念ですが、ディナシーの全弟にあたるトゥザグローリーやトゥザワールド(2頭とも種牡馬入りするほどの活躍をみせた)のことを考えると、レースで1円も稼げないまま引退となったことは不運としかいいようがありません。

中央獲得賞金 0円

2位


アドマイヤビルゴ(牡馬)
落札価格5億8,000万円(2017年)

アドマイヤビルゴは、父ディープインパクト、母は2009年の仏1000ギニーを制したフランスの名牝イルーシヴウェーヴで、その父Elusive Cityという血統です。

2017年のセレクトセール当歳において、国内のセールでは史上2番目の高価格となる5億8,000万円で取り引きされました。

7歳となった現在も競走馬としてJRAにて活躍しています。
しかし、これまでの成績をみますと、2020年の若葉ステークス、アンドロメダステークス、2022年のカシオペアステークスとリステッド競走を3勝しているだけです。

そして、重賞競走では8戦して2020年の京都新聞杯(G2)の4着が最高。
なお、2021年の大阪杯(G1)にも出走しましたが、レイパパレの9着に敗れています。

中央獲得賞金 1億3,057万円

3位


コンヴィクションⅡの2023(牡馬)
落札価格5億2,000万円(2023年)

まだ記憶に新しい方も多いと思います。
2023年のセレクトセールにて、史上3頭目の無敗の三冠馬コントレイルのオーナー前田氏が、福永祐一調教師の開業祝として落札されました。

ℹ AI生成
この画像・動画は、AIによって生成された架空のイメージであり、実在の人物・馬・団体等を描写したものではありません。
また、肖像権・パブリシティ権に配慮し、特定の人物に類似させるための学習データ使用やプロンプトの調整等はおこなっておりません。

[使用ツール・モデル]
・StableDiffusion
・DALL·E 3
・Juggernaut XL(KandooAI)

その血統背景は、父コントレイル、母は2016年のヒルベルトレレナ大賞(豪G1)を制したコンヴィクションⅡで母の父はCity Bankerです。

こちらは、まだデビューに至っていませんので、福永厩舎の管理馬として、どこまでの活躍を見せてくれるのか、2025年以降が楽しみですね。

中央獲得賞金 0円

4回


ショウナンアデイブ(牡馬)
落札価格5億1,000万円(2020年)

セリ市当時、残り少ないディープインパクト産駒だったことに加えて、母のシーヴがすでにG1馬を輩出していたことから、これほどまでの高額落札につながったのかもしれません。

母のシーヴは現役引退後、アメリカで繁殖生活を送っていました。
そこで2013年にストリートボスとの間に生まれた牝馬のキャスリンソフィアがケンタッキーオークス(米G1)で見事に戴冠を果たして名繁殖牝馬の仲間入りとなります。
その後、ノーザンファームで繁殖生活に入り、これまで日本での産駒は5頭がデビューしました。

その3番目にあたるショウナンアデイブは、デビュー戦となった2歳新馬から4戦連続して2着、5戦目に勝ち上がったものの、ここまで19戦2勝。2勝クラスで2着3着を繰り返す成績しか残せていません。

しかし、日本で誕生した他の兄弟たちの中でもっとも稼いでいることを考えれば、まだマシなのかもしれません。

中央獲得賞金 5,105万円

5位


ザサンデーフサイチ(牡馬)
落札価格4億9,000万円(2004年)

父にダンスインザダーク、母は日本が誇る超名牝のエアグルーヴの間に誕生したのが、ザサンデーフサイチです。

落札した関口氏は「この馬に関しては、予算は無限大。サンデーサイレンスというひとつの夢がなくなった今、新たなスターホースがいなくてはならない。そういう意味もあるし、競馬ファンのために買った。この馬が1番それに適しているし、見た目がきれいで雰囲気があった。ひと目ぼれだよ」とコメントしました。

そんな超高額で超良血、そして当時、ミスター大盤振る舞いと名を馳せていた関口氏がオーナーとあってか、競馬界のみならずマスコミもザサンデーフサイチの話題を大きく取り上げていました。

しかし、デビューから3戦目で勝ち上がると骨折が判明し、歯車が狂い始めます。
さらに関口氏の資金繰り悪化により、差し押さえの対象になってしまうというまさかの事態に陥ります。

その後、ザサンデーフサイチは競走馬として走り続けますが、この騒動が影響したのか、3勝を挙げてからまったく勝てない日々が続きます。

それでも走れるだけ走らされたザサンデーフサイチが、11歳で迎えた41戦目の但馬ステークスで16頭中16着の最下位となり、長かった競走生活を終えました。

ただ、当初の期待よりも目立った成績を残せぬまま引退となりましたが、血統面が良かったため、ザサンデーフサイチは引退後に種牡馬入りとなります。

そして、2017年には初年度産駒が6頭誕生し、これまで35頭の産駒を世に送り出しています。
その中には、地方重賞を勝った競走馬もいますので、ザサンデーフサイチの血は僅かながらも次世代に受け継がれていることになりますね。

中央獲得賞金 7,196万円

6位


リアド(牡馬)
落札価格4億7,000万円(2019年)

父はディープインパクト、母はこれまで2018年の鳴尾記念(G3)をレコードで制したストロングタイタンや2020年のNHKマイルカップ(G1)にて3着に好走したギルデッドミラーなど、日米で多数の活躍馬を輩出してきたタイタンクイーンとなれば、高値で取引されるのも納得です。

そんなリアドは、2021年の天皇賞・春(G1)を制したワールドプレミアのオーナー大塚氏に落札され、2021年の秋にデビューしました。

デビュー戦では1番人気に応え勝利しましたが、そこから現在までは15戦2勝と2勝クラスを抜け出せない状況が続いています。
すでに5歳となったリアドにこの先、栄光を手にする日がくるのでしょうか。

中央獲得賞金 4,909万円

7位


ダノンエアズロック(牡馬)(牡馬)
落札価格4億5,000万円(2021年)

父はモーリスで母はオーストラリアでG1を4勝した名牝モシーンという血統で2023年の6月にデビューしました。

そのデビュー戦とアイビーステークス(L)を連勝し、3歳となって弥生賞ディープ記念(G2)に2番人気で出走するも直線では伸びを欠き7着に敗れました。

その後、右後肢外側副管骨を骨折したことが判明し、現在は滋賀県のノーザンファームしがらきで放牧中です。

なお、骨折の程度自体は軽度だそうで、回復までの時間は長くかからない見込みといわれています。
1日も早く復帰することを願いたいですね。

中央獲得賞金 2,433万円

8位


ホウオウブロサンゲ(牡馬)
落札価格4億1,000万円(2021年)

馬名の由来は冠名+イタリア語で純血との意味を持つホウオウブロサンゲ。
父は日本ダービーを制したキズナで母セルキス、その父がMonsunという血統です。

半兄には2019年の牡馬クラシック三冠で2着、3着、3着と健闘したヴェロックスがいるため、落札価格が高額になったと思われます。

そのホウオウブロサンゲは、2023年のアイビーステークスで2着に入るなどの活躍をみせていますが、それ以外に今のところ目立つ部分はありません。

今後は、若葉ステークス(L)に向かう見込みで、ここから兄ヴェロックスのようにクラシック戦線を賑わす活躍に期待したいところです。

中央獲得賞金 1,343万円

まとめ


今回は、セリ市で高額取引された競走馬を紹介しました。

ℹ AI生成
この画像・動画は、AIによって生成された架空のイメージであり、実在の人物・馬・団体等を描写したものではありません。
また、肖像権・パブリシティ権に配慮し、特定の人物に類似させるための学習データ使用やプロンプトの調整等はおこなっておりません。

[使用ツール・モデル]
・StableDiffusion
・DALL·E 3
・Juggernaut XL(KandooAI)

このように国内のセリ市にて高額取引された競走馬に限ると、落札価格に見合った賞金を稼いだ競走馬はいませんので、やはり馬は”走ってみないと分からない”ってことでしょうか。

なお、これまでに高額取引された競走馬で重賞勝ちした馬は、2019年のきさらぎ賞(G3)を制したダノンチェイサーのみで落札価格は2億5,000万円です。
よって、今のところ高額取引の競走馬でG1を勝った馬は存在しません。

この先、前述した競走馬の中からG1馬が誕生すれば、馬主冥利に尽きるかもしれませんね。